乳がん治療と仕事とわたし

人生100年時代のちょうど折り返し地点、50歳で乳がんになりました。

術後の診察

今日は運命の術後の診察の日。生検の結果がわかり、この先の治療方針が本格的に決まる日。術後の主治医の説明で、センチネルリンパ節生検をしたときに、「微小転移があったけど、本当に小さかったのでリンパ節郭清はしませんでした。」と聞いていたので、抗がん剤治療をすることになったらどうしよう、とビビっていた。

最初の診断や手術前の診断で、ホルモン剤治療はほぼやることは決まっていて、分子標的薬を使うかどうかは術後の検査結果を待たないとわからない、という状態だった。抗がん剤にくらべるとそれらの副作用はましだとのことで、脱毛もしないと聞いていたので、それで済むといいなと切望してた。

主治医の前に座る。すると、申し訳ないがまだ検査結果が出ていないという。術後の傷の状態は良いので、それは心配しなくて大丈夫とのこと。

同じ日に手術をした運命共同体の彼女が先に結果を聞いていたので、なんでわたしだけ時間がかかってるのかな?と思った。すると、やはり微小転移の程度を詳しく調べているかららしい。HER2が陽性かどうかもまだわからないのだとか。こ、これって・・・。心がブルブルする。

「広がりの程度によっては、抗がん剤治療もあり得ます。」とのことだった。さすがにドーンとくる。がんの告知を受けたときよりドーンときたかもしれない。仕事のことが気になって仕方がない。来年度の授業が4月から始まるのに、体調はどうなるのか、髪の毛はどうなっちゃうのか・・・ウイッグを用意しないと・・・。

抗がん剤を使う場合の治療のスケジュールを確認すると、結果が出てなるべく早く3か月の抗がん剤治療、その後ホルモン剤治療、必要であれば分子標的薬治療、とのこと。先に抗がん剤治療をするんだったら、やっぱり4月からの仕事がヤバいよ~!

先生に、仕事はどうなんでしょうか、と聞いてみた。職業も知ってもらってるので。その人の体調にもよりますが、抗がん剤治療をしながら仕事をしている人もいますよ。しんどいときは無理をしないようにしながら続けていらっしゃいます。

ふ~、まいった。まさかここへきて抗がん剤の可能性が出てくるとは~。

もんもんとしてしまったので、ショッピングへ。わたしはストレスがたまるとお金がかかるタイプのようだ(汗)。なぜか、スニーカーを買ってしまった。今履いてるやつがくたびれてきてるのは確かだけど・・・。でも、おかげで気持ちが落ち着いた。買い物効果、素晴らしい~。買わずに見てるだけでも楽しいもんね。

その後、ず~っと前からお世話になっている方のところへ、お願いしておいたものを取りに行った。その方にはまだ病気のことは言っていなくて、その場でカミングアウトしてしまった。

わたしはその方にメンタルを鍛えてもらった。もう15年くらい前だけど、「自分の周りで起きることには意味がある」ということや、「乗り越えられない試練は起きない」ことを教わった。それが当たり前に身体にも心にも沁みついていたから、がんの告知も前向きな気持ちで受け止められた。

病気を知ったとき、わたしがこうなったのは、患者としての経験が何かの役に立つからに違いないと、すぐに気持ちを切り替えることができた。

びっくりさせてしまって申し訳なかったけど、わたしは久しぶりにお話できてとても癒された。受け止めてもらえるって幸せだな。

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